今年は新型コロナウィルスの影響もあり、バーゼルワールドでのロレックスの新作発表は無いと思われていましたが9月1日に待望の新作サブマリーナが発表され話題になりました。意外にも今年はサブマリーナの全てのラインナップがモデルチェンジを遂げたのです。
多くのサブマリーナファンの方々が既に新作の分析をされていますので私はあえて今、旧型の徹底分析を改めて行ってみたいと思います。近年の旧型サブマリーナ、5桁と6桁のデイト付き・デイト無しを徹底的に比較していきます!

①Ref.16610とRef.116610LNを比較 左:Ref.16610 右:Ref.116610LN
左:Ref.16610は1989年に登場したデイト付きサブマリーナの中では3世代目にあたるモデルです。2010年に生産終了になりましたが、約20年に渡り生産され続けたロングセラーモデルでありアルミベゼルを搭載した最後のサブマリーナ・デイトになる。後継モデルのRef.116610LNと比較して見るとラグやリューズガードが全体的に細くスタイリシュな印象を受ける。初期に生産されていたトリチウム夜光の文字盤や色褪せたベゼルはエイジングによりビンテージ感を味わえる逸品です!!

↓(Ref.16610)マイナーチェンジ年表。
1999年 表記がSWISS-T<25→SWISS→SWISS MADEの順で変わった。
※SWISSのみの表記もスーパールミノバになりますが、約1年間の製造。
2003年末 6時位置に王冠の透かしが入る。
2007年 ルーレット刻印が入る。

右:Ref.116610LNは2010年に登場。デイト付きのサブマリーナRef.116610LNは、4世代目にあたる。サブマリーナと聞けばまず頭の中で思い浮かぶのがデイト付きの、このサブマリーナではないでしょうか。Ref.16610と比較してみるとラグやリューズガードの厚みが増しており、より一層タフで武骨な印象を受ける時計に仕上がっています。防水性能やパワーリザーブはRef.16610と変更点はありませんが、夜光塗料は暗闇で青く光るクロマライトへ変更されている。個人的には夜光はクロマライトが視認性も良く夜光塗料の中では1番好きです。暗闇の中で光る青色は何とも言えない美しさがあり銀河の世界に入り込んでしまった様な気分になります!

↓Ref.116610LNマイナーチェンジ年表。
2015年 バックルの中板が梨地仕上げから,鏡面のタイプに変更。

②Ref.14060MとRef.114060を比較 左:Ref.14060M 右:Ref.114060

左:Ref.14060Mは2000年に登場。デイト無しサブマリーナの中では6世代目にあたる。アルミベゼルを搭載した最後のノンデイト・サブマリーナで今回ご紹介するサブマリーナの中では一番シンプルなモデルになります。土日の週末明けの月曜日などに時計が止まっていた場合は時刻合わせが必要ですが、デイト付きになると午前・午後の時刻を確認して日付も合わせなければなりません。日付無しはそんな手間がなく時刻合わせのみで済むので日付を必要としない方やシンメトリーデザインを好む方にお勧めの時計です!Ref.14060Mの2007年まで生産されていた個体はクロノメーター未取得モデルであった為、サブマリーナの下の表記が2行表記であった。5桁モデルが6桁のモデルに切り替わる中で、他の5桁モデルはブレスレットが一体型に変更されたがRef.14060Mのみ生産終了まで分離型が採用されている。なぜ一体型を採用しなかったかは謎である。

↓(Ref.14060M)マイナーチェンジ年表。
2003年末 6時位置に王冠の透かしが入る。
2007年 ルーレット刻印が入る。クロノメター取得モデルになる。

右:Ref.114060は2012年に登場。Ref.114060は7世代目にあたる。サブマリーナと聞けばまず頭の中で思い浮かぶのがデイト付ですが発売当初は日付無しのモデルのみでした、シンプルで実用性に優れた武骨な時計を求める方にはこのRef.114060をお勧め致します。Ref.14060Mと比較してみるとラグやリューズガードが厚みを増しいている。パワーリザーブもRef.14060Mと変わりはなない。夜光塗料は暗闇で青く光るクロマライトに変わっている。

↓Ref.114060マイナーチェンジ年表。
2015年 バックルの中板が梨地仕上げから,鏡面のタイプに変更。

③5桁モデル ③-1(Ref.16610・Ref.14060M)と6桁 ③-2(Ref.116610LN・Ref.114060)のブレスレットの違いを紹介。まずは、コマの違いを見ていきたいと思います。

③-1 写真で確認出来るように中心の部分が空洞になっている。5桁の時計を身に着けた感触は6桁より軽くヴィンテージ感を感じられる。ブレスナンバーNo.93150・No.93250

③-2 6桁モデルのコマは無垢になって重みがあります。耐久性と高級感を併せ持った安心感を感じます。ブレスナンバーNo.97200

④ケースサイドサイズの比較
④-1Ref.116610LN ④-2Ref.114060のケースサイドを側面から比較してみましたが殆ど違いがありません!
サイクロップレンズを隠してしまったら、同じと言っても良いでしょう!

⑤ 5桁・6桁モデルのバックルを比較。
⑤-1:ブレスレットNo.931505桁モデル(Ref.14060MとRef.16610前期)に付属しているバックル。バックルの側面に穴が空いており専用の工具で微調整が可能。爪楊枝で微調整が可能だが慣れていない場合ピンを無くしてしまう可能性もあるので買ったお店などで微調整のサイズ変更を任せる方が良い。
更に折り畳まれているエクステンションを開閉する事により3.3mm大きくする事が可能となりダイバーがダイビングスーツを着脱する際にすぐにサイズ調整できるようになっている。※日常使いではほとんど使う事のない機能ですが…(笑)
※⑤-1が折りたたまれている状態。⑤-2が開閉している状態。

⑤-2:ブレスレットNo.93250 5桁モデル(Ref.16610後期型)に付属しているバックル。フラッシュフィットが分離型から一体型に切り替わったタイミングで、ブレスも変更となり微調整の方法も⑤-1と同様。⑤-2の写真で見えにくいですが小さな丸印があり、その丸印を押す事でエクステンションを開閉すると3.3mm伸ばすことができる。⑤-1と同様に同じ役割を果たしている。

⑤-3:ブレスレットNo.97200 Ref.114060とRef.116610LNに付属しているバックル。ロレックスが特許を取得した「グライドロック・エクステンションシステム」は、バックル内側部分に縦1.0mmx横7.0mmの長方形状に彫り込まれた溝が9か所あり、スライドさせてこの溝にハマる仕組みで2mmずつ可動調整が可能となります。
最大で約20.0mm調整する事ができる。腕がむくんだりした際にコマを外さずにスライドするだけで、サイズ調整が出来る非常に便利な機能です。ウェットスーツとグローブや器具を背負い海で作業を行うダイバーがサブマリーナを腕に装着したままスライドし着脱を可能とした画期的な仕組みです。今回ご紹介したバックルの中では日常使いできる機能!
是非、この機能を全てのロレックスモデルに採用して頂きたいと切に願っています。

⑥ Ref.14060MとRef.16610を比較 左:Ref.14060M 右:Ref.16610
※モデルについては、既に説明済みのため省略します。
両モデルを正面から比べると見た目に違いがあるのは、名前の通り日付機能が付いているかの違いになりますが、Ref.14060Mと16610を並べてみると新たな発見がありました!ベゼルの形状に若干ですが違いがあります。
Ref.14060Mのベゼルは薄く、彫も浅くスマートな印象を受けます。それに対してRef.16610のベゼルは厚みがあり彫も深く武骨な印象です。
↓下の写真で比較できますので,是非比較してください。

⑥-1:Ref.14060M ⑥-2: Ref.16610


クォークラボでは、マニアックな視点でお客様へモデル提案を行えたらなぁと言う思いで、時計だけでは無くその時計が作られていた時代背景や価値観を鑑みてお話をさせて頂いております。
是非、中野に来られる際はクォークラボ中野店に遊びにいらして下さい!
皆様のご来店を心よりお待ちいたしております。

【10月クォークラボ中野店の営業日と出勤スタッフ】

クォークラボ 中野店は通常通り営業しております。
営業時間:12:00 ~ 19:00
毎週水曜および 毎月第1、第3、第5火曜定休日

〒164-0001 東京都中野区中野 5-52-15 中野ブロードウェイ 3F
Tel:03-5942-7909
E-mail:
nakano@909.co.jp

お問い合せはコチラから
当お問い合せフォームは、デジサート社のSSLサーバー証明書を使用しています。